RBAは予算案の公表を前に政策金利を据え置き

豪州準備銀行(RBA)は10月6日の理事会で、政策金利(キャッシュレート)および豪3年国債利回りの誘導目標を0.25%で据え置く決定を下しました(図1)。

豪州では10月6日夜に豪州政府が予算案の公表を予定しており、RBAは財政政策による景気刺激策の進展を見据えて金融政策の様子見を継続したと考えられます。

もっとも、RBAは声明文において、「高い失業率への対応は重要な国家的優先課題である」、「雇用下支えのための追加緩和策を引き続き検討している」と述べ、次回11月3日の理事会での追加利下げに含みを残しています。

量的緩和策の現状(資金支援策、国債買入策)

RBAは前回会合で拡充した金融機関向け資金支援策(ターム・ファンディング・ファシリティ)に関して、約2,000億豪ドルの資金枠のうち810億豪ドルが引き出されたことを明らかにしました。これにより民間金融機関は約1,200億豪ドルの資金引き出し余地を残していることになります。

また、RBAは豪州国債市場に関して、「発行額の急増にもかかわらず、豪州国債市場はよく機能している」と評価し、足元では3年国債利回りが追加金融緩和を織り込み0.18%まで低下していることにも言及しました。仮に11月理事会で追加利下げが実施されれば、追加の国債買い入れ策が実施される可能性もありそうです。

豪州の企業・消費者センチメントは回復が顕著

足元の豪州景気は、ビクトリア州の感染第二波が終息に向かう中、企業や消費者のセンチメント回復が顕著となっています(図2)。今後は、豪州政府の予算案での追加景気刺激策を契機にして、豪州景気の先行きに対する楽観的な見方が広がるかに注目が集まります。

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