RBAは金融機関向け資金支援策の拡充を公表
豪州準備銀行(RBA)は9月1日の理事会で、政策金利(キャッシュレート)および豪3年国債利回りの誘導目標を0.25%で据え置く決定を下しました(図1)。
一方、RBAは今回の理事会において、追加緩和策として金融機関向けの資金支援策(ターム・ファンディング・ファシリティ)の拡充を公表しました(図2)。
RBAが3月19日の緊急理事会で公表した金融機関向け資金支援策の規模は900億豪ドル(約6.8兆円*)でしたが、今回の拡充策では金融機関のRBAからの資金調達可能額は2,000億豪ドル(約15兆円*)へ引き上げられました。
また、現行のRBAによる金融機関向け資金支援策は2020年9月末が期限とされてきましたが、今回の拡充策は2021年6月末まで9ヵ月間の延長が決定されました。


RBAは豪州政府に継続的な財政緩和策を求める
RBAによる金融機関向け資金支援策の拡充は、豪州景気の回復を促進するための金融・財政政策による協調緩和策のひとつと言えます。とりわけ、RBAは声明文で「財政政策が重要な役割を果たしている」と述べ、豪州政府に対して継続的な財政支援策を求める姿勢を示唆しました。
今後は10月6日の政府予算案に注目集まる
追加の財政支援策の面では、豪州議会は9月1日、給与補助金政策の延長法案(労働者への補助金支給を減額しながら2021年3月末まで6ヵ月間延長する政策、通称「ジョブキーパー2.0」)を可決しました。
豪州議会は景気支援策に対して協力的な姿勢を示しており、次の焦点は豪州政府が10月6日に公表する政府予算案での追加の財政刺激策の行方に集まりそうです。(*)換算レート:1豪ドル=75円
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