豪州準備銀行は0.25%の利下げを決定

 豪州準備銀行(RBA)は8月12日の理事会において、政策金利を0.25%引き下げ、3.60%とする決定を下しました。RBAは2025年2月に利下げへと転じており、今回の決定により累計の利下げ幅は0.75%に拡大しています(図1)。

 先物市場では2026年1-3月期までにさらに2回の利下げが実施されるとの見通しが織り込まれるなど、RBAが慎重に利下げを継続するとの見方が広がっています。

インフレ鎮静化と利下げは内需の回復を後押し

 今回のRBAの利下げ決定の背景として、豪州のインフレが落ち着きを見せ始めていることが挙げられます。

 2025年6月の豪州の消費者物価指数(CPI)は前年比+1.9%へ低下し、基調インフレ率も+2.1%とインフレ目標圏内での低下傾向が示されました(図2)。

 こうしたインフレ鎮静化やRBAの利下げ継続は、豪州の内需回復を後押しする要因になると期待されます。実際、足元では2025年6月の家計支出が前年比+4.8%と、2024年1月以来の高い伸びを記録したほか、主要都市の住宅価格も再び上昇基調に転じるなど、個人消費や住宅市場に活性化の兆しがみられます(図4・5)。

RBAの利下げを受けても豪ドル相場は安定維持

 為替市場では、RBAの利下げを受けても豪ドル相場は安定基調を維持しています。2025年初来の豪ドル相場は対米ドルで0.65米ドル近辺へ緩やかな回復傾向にあり、対円相場も96円近辺まで持ち直しています(図3)。

 2025年の為替市場では、トランプ政権下での米ドルの信認への懸念が強まる中、主要通貨に対して米ドル安が進行しており、豪ドルへの再評価の動きが広がりつつあります。

 2025年後半には米国でも利下げが再開される可能性が高まっており、先物市場では2026年末にかけて米国と豪州の金利差が収れんするとの見方が織り込まれています(図6)。今後は、豪州の内需回復の進展や米国との金利差縮小などが、豪ドル相場の見直し材料として注目される展開が見込まれそうです。

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