概要

2月のグローバル市場は、ドナルド・トランプ米大統領の経済成長重視の発言から投資家が自信を得て、「アニマルスピリット」(投資家心理)が引き続き相場を牽引しました。しかし、米国政府の政策がもたらす影響への不透明感や地政学的緊張の高まりを背景に、良好なマクロ経済見通しにもかかわらず、リスク資産は上値の重い展開となりました。

当社の分析では、成長とインフレの先行指標は株式にとって引き続きプラスであり、健全な世界経済の成長と継続的なインフレ鈍化傾向を示しています。しかし、ここ数週間、政策見通しの不透明感が当社の見解に影響を与えており、資産配分においてはより慎重な姿勢を維持しつつも、「リスクオン」寄りのポジショニングとしています。

このような背景から、当社は、企業ファンダメンタルズの改善を背景に米国株を選好しますが、その他の国・地域の見通しは依然として不透明であるため、全体的なリスク許容度は抑制しています。債券については、米国外のマクロ経済環境が弱いことから、米国外の債券を選好します。

主要なマクロテーマと当社の見解

経済成長は依然として堅調

  • 経済先行指標は、世界経済がプラス成長を続けることを示唆しています。
  • サービス部門が引き続き好調であることに加え、製造業の活動にも改善の兆しが見られます。
  • 米国の貿易関税の不確実性は投資意欲を抑制させ、アニマルスピリットを萎縮させるため、世界経済の成長に対する逆風となっています。

インフレリスクは低下

  • 道のりは平坦ではありませんでしたが、インフレ率は依然として目標水準を上回っているものの、これまでに大きな改善が見られました。
  • 労働市場の堅調さを背景に、サービスのインフレは徐々に正常化しつつあります。一方、コア財のインフレは、足元で変動はあるものの、依然として弱い状態が続いています。
  • 関税は短期的なインフレ予想を押し上げましたが、継続的な影響よりも、一時的な物価上昇をもたらす可能性が高いと考えられます。

各国・地域で金融政策の結果にばらつき

  • FRB(米連邦準備制度理事会)が堅調な米国経済を背景に金利戦略を見直す中で、金融政策の方向性にこれまで以上のばらつきが生じると予想されます。
  • 他の欧米諸国の中央銀行、特に経済成長が脆弱な欧州では、より迅速な利下げに踏み切ると見られます。
  • 米国、ドイツ、中国といった主要国における財政政策が、資産価格を左右する重要な要因として台頭しつつあります。

ポートフォリオ構築における主要テーマ

経済成長がリスク資産を下支え

  • マクロ経済環境は良好であり、堅調な市場を広く支えています。
  • 健全なマクロ経済を背景に企業収益が引き続き拡大しており、グローバル企業のファンダメンタルズは堅調と見られます。
  • 高水準の株式バリュエーション、タイトなクレジットスプレッド、財政政策の不確実性は、世界経済の成長に対するリスク要因となっています。

株式:米国を最重視

  • 米国企業の力強い収益成長が、米国株式に対する当社の強気な見通しを支える要因となっています。
  • 不確実なマクロ環境を考慮すると、バリュエーション面での魅力はあるものの、米国株式と比較してその他の国・地域の魅力は薄れています。
  • 世界的な製造業の低迷、米ドル高、米国の財政政策がもたらす潜在的な悪影響を考慮し、中国を除く新興国市場に対しては弱気な見方を維持しています。

債券:利回りは収束傾向

  • 米国債利回りが低下する中、グローバル債券を選好し、ユーロ圏のデュレーションを長めに維持しつつ、最近の財政刺激策の影響を注視しています。
  • 一部の金融緩和サイクルについて、その深さと期間に関する市場の予想は、より適切な水準に修正されつつあります。
  • 比較的健全な金融環境が社債に対する強気な見方を支えており、ハイイールド債をやや選好しています。

詳細は、レポート「アロケーション・ビュー:アニマルスピリットを考慮する」をご覧ください。

リスクについて

すべての投資には、元本割れの可能性を含むリスクが伴います。

株式は価格変動の影響を受け、投資元本を割り込むことがあります。

債券には金利リスク、クレジットリスク、インフレリスク、再投資リスクがあり、投資元本を割り込むことがあります。金利が上昇すると、債券の価値は下落します。債券の信用格付けの変更、または債券の発行者、保険会社、保証人の信用格付けや財務力の変更は、債券の価値に影響を与える可能性があります。低格付けのハイイールド債は、価格の変動が大きく、流動性が低く、デフォルトの可能性が高くなります。

異なる戦略、資産クラス、投資対象間で資産を配分しても、有益でない、または望ましい結果が得られない可能性があります。ある戦略が特定の国や地域の企業に投資する限りにおいて、地理的により広範に分散された戦略よりもボラティリティが高くなる可能性があります。

コモディティ関連の投資は、コモディティ指数のボラティリティ、投資家の投機、金利、天候、税金、規制の動向などのさらなるリスクが伴います。

国際投資は、為替変動や社会的、経済的、政治的な不確実性を含む様々なリスクの対象となり、ボラティリティを高める可能性があります。これらのリスクは新興市場ではより大きくなります。

中国への投資は、他の多くの国に比べ、政府の経済への関与が依然高いため、より大きな規制リスクにさらされることになります。

上場企業への投資とは対照的に、非上場企業への投資は、企業に関する情報入手が困難、または一般的な流動性が欠如するなど、一定の課題がありリスクも増加します。

アクティブ運用は、利益の保証または市場の下落からの保護を保証するものではありません。分散投資は利益を保証するものでも、損失を防ぐものでもありません。

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