2026年10月

ブレット・ゴールドスタイン,
CFA
ヘッド・オブ・マルチアセット

トーマス・ネルソン,
CFA, CAIA
ヘッド・オブ・マーケット・ストラテジー

マイルズ・サンプソン,
CFA
ヘッド・オブ・アセット・アロケーション・リサーチ

概要

当社は、足元ではエネルギー価格の上昇と底堅い成長を背景に債券利回りが上昇し、債券市場のボラティリティが高まっていると見ています。

これにより株式のバリュエーションに下押し圧力がかかり、株式と債券の相関は一段と正の方向へ高まっています。同時に、投資ポートフォリオにさらなる分散手段を組み入れる重要性も浮き彫りになっています。

今月の「アロケーション・ビュー」では、地政学的リスク、根強いインフレ、金融政策の引き締めといった不確実性がある中でも、一貫して力強い経済成長と企業業績を背景に、リスクに対して前向きな姿勢を維持すべき理由を考察します。

株式に対する前向きな見方を維持する一方、市場が複数回の利上げを織り込み、利回りが魅力的な水準まで上昇していることから、国債の投資妙味も高まっていると考えています。

マクロテーマ

堅調な経済成長

  • マクロ経済の成長は引き続き堅調で、底堅い企業の収益力に支えられています。
  • 米国経済は特に底堅さを示しています。米国の経済成長率予想はトレンドを上回る一方、労働市場は安定しているようです。
  • 景気先行指標は良好で、企業活動も改善していますが、金利上昇と投入コスト上昇の影響を注視しています。

複雑なインフレ環境

  • 米国のインフレは、足元のデータに改善がみられるものの、コア・インフレ率が長期にわたり高止まりしていることから、引き続き難しい局面にあります。
  • 供給要因によるインフレが実質所得を押し下げ、個人消費を抑制するため、エネルギー価格上昇による二次的影響は限定的にとどまると考えています。
  • コア財インフレは小幅に改善しています。関税による圧力は弱まりましたが、世界的なサプライチェーンの逼迫を注視しています。

金融政策の引き締まり

  • 中東情勢の緊張の高まりを受けて政策見通しの見直しが進み、米国を含むすべての主要地域で引き締めバイアスが強まっています。
  • 市場では現在、連邦公開市場委員会(FOMC)がよりタカ派的になると見込まれており、米連邦準備制度理事会(FRB)のケビン・ウォーシュ議長は、中央銀行の信認強化に注力しています。
  • 米国の中間選挙は財政政策や債券利回りにほとんど影響を及ぼさないとみていますが、予算や債務上限を巡る議論によって債券市場のボラティリティが高まる可能性があります。

ポートフォリオ構築における主要

クロスアセット:リスクオン

  • 企業ファンダメンタルズは、今後12カ月の利益成長率が二桁となる見通しを背景に、引き続き堅調です。
  • マクロ経済の成長環境は引き続き良好ですが、複雑なインフレ環境と政策環境がそのプラス効果を相殺しています。
  • センチメントとポジショニングの過熱感は強まりつつありますが、当社の見方では、現時点で懸念すべき水準には達していません。

株式エクスポージャーの分散

  • 当社の株式エクスポージャーは人工知能(AI)関連に重点を置いており、米国、新興国市場、日本をオーバーウェイトとしています。
  • 米国企業の利益成長の裾野拡大への楽観姿勢は大型株に限られています。金利上昇が小型株の利益により大きな影響を及ぼすためです。
  • オーストラリア株式は、国内経済の低迷、景気を下支えしない財政政策、引き締め的な金融政策を背景に、引き続き最も選好度の低い地域です。

デュレーションは中立

  • エネルギー価格の上昇によって、市場が織り込んでいる以上に需要の減退が進むとみており、主要中央銀行が市場の利上げ期待どおりに政策を進める可能性は低下すると考えています。
  • 米国のリフレ的なマクロ経済環境を市場が適切に織り込んだことから、米国債に対する見方を引き上げています。
  • 力強い企業業績とタイトなスプレッドを背景に、株式の超過リターンはクレジットの超過リターンより魅力的と考えています。


リスクについて

すべての投資には、元本割れの可能性を含むリスクが伴います。

株式は価格変動の影響を受け、投資元本を割り込むことがあります。大型株は、市場環境や経済状況により投資家の選好から外れる可能性があります。中小型株は大型株に比べて、より大きなリスクを伴い、ボラティリティがより高くなる傾向があります。

債券には金利リスク、クレジットリスク、インフレリスク、再投資リスクがあり、投資元本を割り込むことがあります。金利が上昇すると、債券の価値は下落します。低格付けのハイイールド債は、価格の変動が大きく、流動性が低く、デフォルトのリスクが高くなります。

異なる戦略、資産クラス、投資対象間で資産を配分しても、有益であるとは限らず、期待した結果が得られない可能性があります。ある戦略が特定の国や地域の企業に投資する限りにおいて、地理的に広く分散された戦略に比べて、ボラティリティが高くなる可能性があります。

コモディティ関連の投資は、コモディティ指数の変動、投機的取引、金利動向、天候、税制および規制変更などのさらなるリスクが伴います。

国際投資は、為替変動や社会的、経済的、政治的な不確実性を含む様々なリスクの対象となり、ボラティリティを高める可能性があります。これらのリスクは新興国市場では一層大きくなります。中国への投資は、政府による経済への関与が依然として大きいため、他の多くの国と比べてより大きな規制リスクにさらされると予想されます。

上場企業への投資とは対照的に、非上場企業への投資は、企業に関する情報開示が限られており、流動性も低いため、上場企業への投資に比べてリスクが高くなります。

アクティブ運用は、利益の獲得や市場下落からの保護を保証するものではありません。分散投資は利益を保証するものでも、損失を防ぐものでもありません。

重要事項

本資料は一般的な情報提供のみを目的として作成されたものであり、個別の投資助言または証券の売買、保有、または投資戦略の採用に関する推奨や勧誘を行うものではありません。また法律上、税務上の助言を行うものではありません。本資料の利用により生じたいかなる損失についても、フランクリン・テンプルトンは一切の責任を負いません。

本資料のなかで示された見解は、作成時点における運用マネジャーの見解であり、事前通知なしに変更される可能性があります。

本資料で示された意見および分析は、市場環境などの一定の前提条件に基づいており、今後変更される可能性があります。また、他の運用マネジャーによる見解や当社全体としての見解と異なる場合があります。

本資料は、特定の国、地域または市場に関するすべての重要な事実を網羅的に分析することを目的としたものではありません。また、経済または金融市場に関する予測、見通し、予想が実現する保証はありません。特定の有価証券に関する記載は、あくまで説明目的のものであり、当該有価証券の購入、売却または保有を推奨または勧誘するものではありません。

本資料に含まれる調査・分析はフランクリン・テンプルトンが自らの目的のために作成したものであり、参考情報として提供されています。記載された情報は信頼できると考えられる情報源に基づいていますが、その正確性および完全性を保証するものではなく、事前通知なしに変更される場合があります。

過去の運用実績は将来の運用成果、利益または収益を保証するものではありません。すべての投資には、元本割れの可能性を含むリスクが伴います。

フランクリン・テンプルトンは、環境・社会・ガバナンス(ESG)に関する運用能力を有していますが、すべての投資戦略やそれに関連する商品が、投資プロセスにおいて「ESG」を考慮しているわけではありません。

投資戦略およびサービスは、すべての法域で入手可能とは限らず、個別の法域における金融商品およびサービスの提供に関する詳細な情報については、ご自身の金融専門家またはフランクリン・テンプルトンの担当者にご相談ください。

【当資料に関するご注意】

  • 当資料は、フランクリン・テンプルトン(フランクリン・リソーシズ・インクとその傘下の関連会社を含みます。以下「FT」)が作成した説明資料を、フランクリン・テンプルトン・ジャパン株式会社が翻訳したものです。
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