2026.08.15

Vol.2 投資は何のためにする?
Rahul Bhallaが語る、長期投資と自分らしい資産形成の哲学

投資は運用成果を追い求めること自体が目的ではなく、自分らしい人生を実現するための手段――。フランクリン・テンプルトンのグローバルな知見や、投資を始める前に考えるべきこと、そして「変化を受け入れる」というキャリアの学びを通じて、ETFプロフェッショナルの投資哲学に迫ります。

山を登る登山者の姿。後ろには夕日。
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この記事でわかること
  • 多様な専門家の視点を活かすグローバルな投資の考え方
  • Rahulの投資哲学
  • キャリアを通じて培った、変化との向き合い方
  • 日本の投資家へのメッセージ
ラフール・バーラーさんが話している写真

Q1. フランクリン・テンプルトンには世界中に多くの運用プロフェッショナルがいます。このグローバルネットワークから得られる知見は、市場見通しや投資判断にどのような影響を与えていますか?

私はフランクリン・テンプルトンの一員として働けることを非常に幸運に感じています。
なぜなら、世界中のさまざまな資産クラスに精通した運用プロフェッショナルの知見にアクセスでき、多様な視点を活用できるからです。
もちろん、全員が同じ考えを持っているわけではありません。しかし、私はそれこそがフランクリン・テンプルトンの強みだと考えています。異なる見方を持つ専門家同士が、それぞれの見方について対話を重ね、どこに共通点があり、どこに違いがあるのかを理解することで、より深い洞察を得ることができます。
私たちはその知見をお客様一人ひとりの状況や目的に応じて最適な形で活用することができます。時には、「現時点では分かりません」と率直にお伝えすることもあります。
しかし、その場合でもメリットとリスクの両面や、異なる見方を共有しながら、お客様と一緒に最適なソリューションを考えていくことを大切にしています。
私は、よりよい投資判断や解決策は、ひとつの答えを押し付けることではなく、様々な視点から対話と議論を重ねることで、たどり着くことができると考えています。

Q2. 投資を続けるうえで、まず考えるべきことは何ですか?

私自身の考えでは、単に投資をすること自体が目的になってはいけないと思っています。
投資の出発点は、市場ではなく自分自身を理解することだと思います。

自分は何を大切にしているのか。
どのような人生を送りたいのか。
どのような目標を実現したいのか。

そうした人生設計を明確にしたうえで、それを実現するための資産運用の計画を立てることが重要です。
――投資は目的ではなく、自分らしい人生を実現するための手段なのです。

たとえば、自分がどのような人生を送りたいのか、いつリタイアしたいのか、築いた資産をどのように活用したいのか、家族とどのような時間を過ごしたいのか――そうした人生の目的が明確でなければ、どれほど優れた金融プランを立てても、本当の意味では役立つものにはなりません。
仮に高い運用成果を得られたとしても、その資産を何のために使うのかという目的がなければ、その成果に大きな意味はないからです。
ですから、まずは自分自身を知ることが何よりも重要です。
そのうえで、ファイナンシャル・プランナー(人生設計や資産形成を支援する専門家)や資産運用会社と相談しながら、自分の人生の目標に合った投資目標を設定する。そして、運用成果そのものを追い求めるのではなく、自分の目的に沿った資産形成を進めることが、成功する投資につながると考えています。

Q3. 投資業界でキャリアを歩もうと思ったきっかけは何ですか?

私が投資業界を選んだ理由は、「数字への関心」と「お客様の課題解決に貢献したいという思い」を両立できると考えたからです。私自身、もともと数字が好きでした。そして、人と接することにも大きな魅力を感じていました。
投資業界では、数字が実際のビジネスや市場の中でどのように活かされているのかを学ぶことができます。同時に、金融商品や市場に関する知識を活用して、お客様の課題解決に貢献できる点に魅力を感じました。
先ほどもお話ししたように、私はお客様一人ひとりのニーズを理解し、それぞれに合ったソリューションを一緒に考えていくことに最もやりがいを感じています。
そうした理由から、金融サービス業界は自分に最も合った業界だと感じ、この道を選びました。

ラフール・バーラーさんが話している写真

Q4. これまでのキャリアを振り返って、最も成長につながった学びはありますか?

私にとって最も大きな学びは、「変化を受け入れる」ということです。
誰もが計画を立て、自分なりのキャリアや目標に向かって進んでいきます。しかし、世の中は常に変化します。
規制が変わることもあれば、お客様のニーズが大きく変わることもあります。あるいは、自分自身が新しい役割や新しい環境で働くことになるかもしれません。
そうした変化に柔軟に対応できなければ、本当の意味で自分自身の力が試されることはないと思います。
だからこそ、変化を恐れるのではなく、変化を前向きに受け入れて、それに備えることが大切だと考えています。
日々の仕事や生活の中でも、「変化は起こるもの」という前提で行動し、それに対応できる準備をしておくことが重要だと考えています。
振り返ってみると、キャリアにおいて最も成長できたのは、計画通りに進んだ経験ではなく、予想外の変化に適応してきた経験だったと思います。

Q5. 最後に、日本の投資家の皆さまへメッセージをお願いします。

日本は非常に魅力的な市場であり、今後も多くの可能性を秘めていると考えています。
これまで海外投資家の多くは、日本市場に一定の評価をしていたものの、投資対象としての比重は比較的限定的でした。
しかし現在は、経済環境や地政学的な変化を背景に、日本市場に対する見方が変わりつつあります。海外からの資金流入も進み、日本市場への関心はこれまで以上に高まっています。
一方で投資機会は日本国内だけにとどまりません。さらに、革新的な投資商品も次々と登場しています。
世界には学ぶべきことや魅力的な投資機会が数多く存在します。
だからこそ、日本の投資家の皆さまには、ぜひ積極的に世界にも目を向けていただきたいと思います。
世界の市場や投資機会について学び、理解を深め、ご自身の投資ポートフォリオを定期的に見直しながら、自分にとって最適な資産運用のかたちを築いていくことが大切です。
投資に唯一の正解はありません。
世界に目を向け、学び続け、自分に合った投資を続けることが、長期的な資産形成につながると考えています。

インタビューを終えて

私たちは日々、市場環境や投資手法の変化に目を向けがちです。しかし今回のインタビューを通じて印象的だったのは、どれほど時代が変わっても、投資の本質は変わらないというRahulの一貫した考え方でした。
――「低コスト」「分散投資」「長期保有」。
一見するとシンプルな考え方ですが、その背景には、自分でコントロールできることに集中し、人生の目標を実現するための手段として投資を捉えるという哲学があります。 また、フランクリン・テンプルトンの強みとして語られたのは、多様な専門家が異なる視点を持ち寄り、対話を重ねながら知見を深めていく姿勢でした。
投資に唯一の正解はありません。
世界に目を向け、学び続け、自分らしい資産形成を考える――。「フランクリン・テンプルトンの世界の視点から」では、これからも世界で活躍するプロフェッショナルの視点や、その背景にある考え方をお届けしていきます。

ラフール・バーラーさんが笑顔の写真
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